2013年12月2日月曜日

酢豚

酢豚(すぶた)とは、下味をつけた角切りの豚肉を用い、衣をつけて油で揚げ、甘酢あんをからませた中華料理である。広東料理店が多い欧米でも人気が高い料理である。長崎では酢排骨(スーパイコ)とも呼ばれる(九州他県の一部の中華料理店でもスーパイコと表記されていることもある)。
中国の上海方面では糖醋肉(タンツウロウ)、広東方面では古老肉(クーラオロウ)と呼ばれる料理が日本に伝わる際にアレンジされ名前も酢豚となったとされる。
現在では、古老肉は具に野菜や果物を含めた彩りよくフルーティーな味(ケチャップを使用する場合が多い)のもの、糖醋肉は、豚肉のみ、もしくは他の具は少なめで酢と砂糖と醤油を使う比較的シンプルなものを指す場合が多い。そのため、咕老肉は脂身の多い肉を使うのに対し、糖醋肉は赤身の肉を使う場合が多い 糖醋肉は昔からの伝統的な肉料理であるのに対し、古老肉はその名前の由来になった作り方からは完全にかけ離れてしまっているが、そのぶん欧米の影響も受けて現代風にアレンジされ発展したものという考え方もできる。

[酢鶏]
豚肉の唐揚げの代わりに鶏の唐揚げを用いた「酢鶏(すどり)」という料理も、日本各地の食堂などで作られている。

[黒酢酢豚]

最近では黒酢を使用した酢豚もある。これは野菜と共に加熱すると苦味が出るという黒酢の特性から、豚肉のみを使用する。中国江蘇省の無錫排骨からヒントを得て作られた。 酢豚としての厳密な定義は「豚肉に下味を付けて揚げた物に糖醋(タンツウ)を絡ませたもの」なので、野菜が入っていなくても酢豚と呼ぶ。

[パイナップル]
パイナップルは、古老肉や糖醋肉でも使用していないが、清の時代に欧米人の住んでいた地区のレストランで、高級感を演出するために使われるようになった(その当時、パイナップルはまだ珍しく高価な食材であった)。

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